それでも良くはならなかった

その心療内科は大病院の中にあり、「メンタルヘルス」科とする事で
受診への抵抗を減らそうとしていた。
恐らく、だからここを選んだのだと思う。

初診で社会不安障害という判断がされ
アモキサンカプセル25mgx2錠を一日二回
デパスが頓服として出される。

1か月は様子を見る事となった。しかしどうにも効果が
分からない。外出することがあっても、商業施設に
入る事は頓服を飲んでも難しかった。
相変わらず無気力で、表情も無く、無口で、所作がぎこちない。

母親の心療内科受診について、不信だった父親などは
「薬でなおるものか」
「仕事がダメなら、ボランティアでもさせた方が良い」
といった調子だった。



そのまま時間が経ち、新卒で得た仕事を辞めてから1年半の
空白が空き、痺れを切らせたか母親は
「今の仕事場に空きがあるから、やってみない?」
と提案してきた。

不安しかなかったが、両親も今のまま仕事の空白期間を広げている
自分への失望が大きく深刻だったこともあり、断る事は
難しかった。


弁当やおにぎりを分別するだけの作業ではあったが
いきなり人だらけの場所へ出て、それなりの重量になる仕分け
作業になる。当然パニックに近い不安が押し寄せ仕事どころ
ではなく、商品を落としたり、仕分け間違いが多発。

異常な程汗をかいて、真っ青な顔をしていた(らしい)私の
様子を見て、午前の内に帰るようにその場の責任者は
告げた。





それから帰った後はあまり覚えていない。一つ確かなのは
両親が精神科に入院させる事を決心させた、という事だ。

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